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《森の植物の歳時記》 [235]【フォックスフェイス】 別名 ツノナス 角茄 キツネナス 狐茄 

クリスマスの飾りつけが始まるころ、大きな黄色い不思議な形の果実が注目を集めます。英名はNipple fruit で、果実の上の突起を乳頭に見立てたものと言われています。
日本名のフォックスフェイスは、和製英語と推察されていますが、その姿が狐の顔に見えることからの名前です。別名も果実の姿からのイメージでしょう。
熱帯アメリカ原産の植物で、日本には1953年にジャワのボイテンゾルグ植物園から導入されました。
草丈2mほども伸びることもあります。茎にも葉にも刺がありますので、触る時は注意してください。暖かい原産地では、半常緑低木として毎年実をつけますが、冬の気温が低い日本では一年草として扱われています。夏にはナスの花に似た大振りな花をつけます。
鉢植えにされていたり、郊外の畑で切り花用に栽培されていたりします。
秋から冬に熟す果実は3か月くらいは水なしでもみずみずしさを保つことができますので、フラワーアレンジメントなどの材料にされたり、果実1個を飾りとして机の上に置いたりと、様々なスタイルで飾られています。
果実は有毒ですから、食べることはできませんので、注意してください。
廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)

【フォックスフェイス】 別名 ツノナス 角茄 キツネナス 狐茄