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《学びの森の生態図鑑 No.8》

宮城県蔵王野鳥の森自然観察センター ことりはうす」の施設のそばにはたくさんのいきものが住む「野鳥の森」が広がっています。今回はことりはうすの施設とその周辺の野鳥の森で最近よく見られるようになった「ニホンザル」の生態について紹介します。

ニホンザルは日本固有の種で、南は屋久島、北は青森の下北半島まで分布しています。「ことりはうす」がある蔵王町では昔、ニホンザルはほとんど見られなかったと聞いています。ここ数年、蔵王町でも頻繁に目撃されるようになってきました。つまり人の住むエリアにも進出しているということです。もともと近隣の町に複数の群れがあったことから、最近その中の群れの一部が蔵王町に、そして「ことりはうす」周辺に現れるようになったようです。野鳥の森に来た猿たちは森の豊かな恵みを得ているようですよ。

お猿さんも人間と同じように、季節ごとの森の恵みを堪能しているようです。しかしながら、この人を見かけても逃げない状態は、人との適正な距離が崩れ始めている可能性があります。人を恐れなくなり、危害を加える、農作物を荒らすなどとなった場合、その群れは悲しい運命をたどることとなりかねません。

猿を見かけても、

・近づかない

・大声を出さない、目をあわせない(刺激しない)

・餌を与えない

・食べ物を見せない、ごみを残さない

これらを守って、人と猿、お互い適度な距離でいられるとよいですね!

春、新芽を食べる】今年の4/17の写真です。野鳥の森を歩いていると、数匹の猿が木の上で新芽を食べていました。こちらをさほど警戒する様子もなく、チラチラ見ながら、食べ続けていました。

【見張り】4/27の写真です。早朝、野鳥の森を歩いていたときのこと。警戒の声とともにやぶの中から数匹の猿が一斉に木に飛び上がりました。そして写真の一匹だけが木に残り他はすぐにやぶの中へ食事に戻りました。モミジの細い枝を右手と右足でつかんでバランスをとり、枝わかれした場所に座っています。足でも枝がしっかり掴めてしまうところが人間にはできない技です。

エサ台に現れた!】しばらく目撃情報がなかった7/28の出来事。「ことりはうす」では少しでも野鳥を観察していただけるように野鳥用のエサ台を設置しているのですが、そこに猿が座っていました。この時は1匹だけ。ハナレザルと見られます。        

【夏休みの家族】7/30の出来事。ことりはうす2階から見えた景色です。夏休みにはいり、たくさんの家族連れでにぎわう「ことりはうす」です。もう間もなく閉館となる夕方、ぞろぞろと「ことりはうす」に向かってくる団体様。「家族連れのお客様かしら?ん?違う!!」15~20匹ほどの猿の群れでした。小さな子供を背中に乗せたり、一緒に歩いていたり。近くの木に登り、ゆさゆさと木を揺らし、ぞろぞろと野鳥の森に入っていきました。このころの森ははヤマグワの実もなくなり、サルナシの実が大きくなり始めたころ。サルたちは何を食べに野鳥の森を訪れたのでしょうか。

【猿が食べた栗】9/23 ことりはうすの近くに猿の群れが来ていました。その群れは野鳥の森に入っていったようで・・・次の日、森を歩いてみると、栗のイガがたくさん落ちていました。そのまわりにはきれいに剥かれた鬼皮が散らばっていて、こんな食べ方ができるのは・・お猿さんしかいないでしょうね!     

(写真・解説の提供:宮城県森林インストラクター協会)




 










 


 


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