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《森の植物の歳時記》[263]【アズマイチゲ(東一華)】別名 ウラベニイチゲ(裏紅一華)

早春、落葉広葉樹の林の中で、木々の芽吹きが始まる前に葉を広げて花を咲かせます。

命名当時に確認されていたのが東日本で、茎頂に花を1輪咲かせることからついた名という説があります。現在、生育は東日本だけでなく、九州にいたるまで確認されています。

白い花弁のように見えるのは萼(がく)で、花弁はありません。白い萼片の裏側は淡紫色を帯びています。裏紅一華と言われる所以です。

カタクリやイチリンソウなどと共に、スプリング・エフェメラルとか、春植物とか呼ばれる早春に開花、結実をして、夏には休眠して次の春を待つ植物のグループです。

早春、多くの葉を出して林床を被うように多くの株が見られますが、全ての株が一斉に花を咲かせるわけではありません。種子繁殖した株の生育は、発芽以降の年数によってまちまちで、開花には発芽後10年とも言われています。

開花には明るさが関わっており、明るい昼間に開花して、雨天や夜には花を閉じます。数日間、開閉を繰り返し、結実します。

1×3㎜と微細な種子の散布はアリによるという説もありますが、仕組みは特になく重力によるとも言われています。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)



アズズマイチゲ





















 


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