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第29回ニッセイ財団 環境問題助成研究ワークショップ「被災地域コミュニティの復興と再生」
当財団の事業テーマとも関わることから、主催者の一員として参加。
代表研究者である東北大学の長谷川教授から研究成果の総括、続いて各研究者から研究成果について発表が行われた。
「被災地域コミュニティの復興と再生-自治体・NGOとの協働によるボトムアップ型政策提言-」と題し、名前の通り研究者だけでなく震災の現場に当事者として居続ける人からの発表もあり、様々な人の営みから考えるという視点が貫かれた研究発表であった。
復興を地域コミュニティの再生と定義すれば、コンクリートの巨大堤防は暮らしのインフラの一部にすぎず、、地域に暮らす人々がもう一度頑張ろうという気持ちになり、もう一度団結を取り戻すことがなければ復興は覚束ない。地域の多様性を踏まえ、地域の声を聞き、当事者である住民、生業を営む者の主体的・自律的な取組により、人と自然、人と人が絆を取り戻すことが最も必要なことであるという主張であり、当財団の事業の方向性、考え方とも重なるものがある。
島根県隠岐郡海士町の産業創出課長大江さんの講演
公共投資に生かされてきた島が、島まるごとブランド化等の取組みにより官民一体、地域一体の町づくりを推進し、全国でも有数のI/Uターン者を生んでいる。
東京を先頭に海士町が最後尾でついていく今迄の世界から、これからは海士町が最先端となるという海士町の発表スライドはこのワークショップのテーマを象徴的に最も適切に表現していた。