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森の植物の歳時記[243]【ウラジロ(裏白)】別名 ホナガ(穂長)


お正月のしめ飾りに添えられたり、鏡餅の下に敷いたりされる常緑のシダ植物です。

比較的日当たりの良い山の斜面などに群生します。

葉の表は緑色、裏は白色をしていることから、ウラジロ(裏白)と呼ばれます。

裏が白いことから、清廉潔白や清浄な心を象徴するとか、共白髪の長寿と見立てて縁起物としてお正月のお飾りに使われるという説があります。

ウラジロは群がって生育しますので、古くから、先祖の霊が宿っている場所と信じられており、お正月、先祖の精霊をお迎えするときに、飾るようになった由縁と推察されています。

に、ウラジロには悪霊を祓う霊力があると信じられていました。徳川家康などの武将が兜の前立(兜の前方に付ける飾り)のデザインとしたことが知られています。

ラジロのことをホナガと呼ぶ地域があります。ホ(穂)が稲穂を意味していると考えて、稲の象徴として稲穂よりもさらに長く垂れるウラジロを豊作のシンボルとして扱ったのではないかと推察されています。

正月に餅を搗き、供えるという行事を収穫儀式としてとらえると、稲穂に見立てたウラジロが存在感を増すのではないでしょうか。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)




ウラジロ    




















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