サイトマップ
文字サイズ
  • 標準
  • 拡大

ニュース

《森の植物の歳時記》[167]【シャガ(射干 著莪)】

人家の近くで、湿り気のある、やや日陰に群生することが多い植物です。古い時代に中国から渡来したとされています。



シャガの名前はヒオウギ(檜扇)の漢名「射干」を日本語読みしたものといわれ、葉がヒオウギに似ているところから間違って名付けられたという説があります。




中国では結実するものもあるようですが、日本で生育しているシャガは結実しません。根茎から長い匍匐枝(ほふくし)を伸ばして繁殖します。種子繫殖ではありませんので、繁殖は人為的に移動させたと考えられています。したがって、シャガが繁殖しているところは、かつて人が住んでいたことがあると推察できます。


 根元から伸びる葉は、斜めに出て、片面を上に向けて伸び、上面だけに艶があります。これは、葉が伸びる際に重力の影響を受けて、二次的に裏表が生じているとされています。


白地に黄橙色の斑点が入る花を多数咲かせます。斑点は虫を誘う目印、蜜標(ネクターガイド)と言われており、虫を誘います。蜜はないのですが、看板に騙される虫が出入りしています。


花は一日でしぼみます。




廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)






















個人情報保護方針サイトのご利用にあたってサイトマップ
公益財団法人 ニッセイ緑の財団
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-21-17
Tel 03-3501-9203 Fax 03-3501-5713