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《森の植物の歳時記》 [166] 【ムサシアブミ(武蔵鐙)】

春の野山で見られるマムシグサやウラシマソウなどと同じ仲間です。関西に多く生育している植物ですが、近年、園芸店で売られているのを見かけます。




花穂を取り巻く仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる囲いを逆さまにした姿が、馬具の鐙(あぶみ)に似ていること、古い時代、武蔵国(現在の東京都・埼玉県近辺)が鐙を含む馬具の産地だったことなどからの名前という説があります。


マムシグサやウラシマソウと同様に、仏炎苞の中に肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる花穂があり、雌雄異株です。地下にある芋が重ければ雌株、軽ければ雄株と、一つの株が性転換することが知られています。


雄株では、仏炎苞の合わせ目のところに隙間があります。中に入った虫が体に花粉を着けて、次の花に行くための抜穴です。雌株はこの穴がありません。花粉をつけた虫が中で動き回ることで、受粉の可能性が上がります。虫の生死は花にとっては関わりがなく、抜け出せなかった虫が雌株の仏炎苞の中で死んでいたりします。厳しい自然界の現実です。


(花を切り開いた写真は実験用に栽培したものです。自然界ではそっと覗くに留めて下さい。)




廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)


 


ムサシアブミ(武蔵鐙)












ムサシアブミの雄株 ↓




ムサシアブミの雌株 ↓










 


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