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《森の植物の歳時記》 [165]【イチリンソウ(一輪草)】

早春の雑木林で、木々が芽吹く前の明るい林床で発芽、開花、結実、種子散布して、夏は地中で過ごす植物があります。スプリング エフェメラルspring ephemeral(春植物)と呼ばれる植物です。フクジュソウ、カタクリ、ニリンソウ、ユキワリイチゲなどに加えて、イチリンソウもそのような育ち方をします。



葉は秋に出て、冬を越します。早春に、他に先がけて、林内で光を独占することができるようにという植物の戦略と言われています。



茎の先端に大振りな花を1輪咲かせます。名前の由来です。充実した株だと、たまに2輪の花を着けているのを見かけることもあります。



白い花弁のように見えるのは萼(がく)で、花弁はありません。たまに萼の裏側が淡いピンクを帯びていることもあります。萼は5~6枚が一般的ですが、まれに多い花もあります。



根を伸ばして株を増やしますが、種子をアリが運んでいるとの説もあります。



魅力的な花ですが、有毒植物ですから口にしないように気をつけましょう。



同じような場所に生育して、花を2輪咲かせるニリンソウという植物もあります。



廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)



イチリンソウ(一輪草)


















ニリンソウ ↓




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