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《森の植物の歳時記》 [147]  【ラクウショウ(落羽松)】

ラクウショウが植えられているところで、地面から伸びているタケノコのようなものに気づかれた方はないでしょうか。草に覆われる夏には目立ちませんが、冬枯れの中では存在感を増します。

ラクウショウは北米原産の落葉針葉樹です。別名ヌマスギ(沼杉)で、湿地を好んで生育します。『松』とついていますが、ヒノキの仲間です。(従来の分類ではスギ科となっています)

秋に落ちる葉が羽のように見えることからの名と言われています。落葉した姿を見ると、何となく枝を垂れたように見えます。良く比較されるメタセコイアは枝を天に突き上げるように立ちます。

湿地では地中の酸素が少ないため、根での呼吸を助けるために呼吸根(気根)を地上に出した姿です。その姿を膝小僧に見立てて膝根(しっこん)と呼ばれます。地盤がゆるい湿地で、垂直に根を張って木を支える役割も担っているとも言われています。

秋に落ちる球果は思わず拾いたくなるのですが、乾燥するとバラバラに分解します。また、球果が落ちた湿地の水に油膜ができるほど油分が多いので、触る時は要注意です。



廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)











膝根





























メタセコイア


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