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《森の植物の歳時記》㊽ 【ハクモクレン(白木蓮)】

【ハクモクレン(白木蓮)】



方向指標植物とか、コンパスプラントとか呼ばれて、早春に北の方向を教えてくれるとして注目される植物があります。モクレンの仲間が広く知られています。

冬の間、寒さに耐えて春を待っているつぼみの成長はわずかな気温差に敏感です。南からの日差しを受けたつぼみは南側から膨らんできます。南側が膨らむと、その結果としてつぼみの先端は北に向くことになります。方向指標植物、コンパスプラントと呼ばれる所以です。コブシの仲間やネコヤナギでも確認されていますが、つぼみが大きい方が北向きの姿がはっきりわかりますので、ハクモクレンやモクレン(シモクレン(紫木蓮))などで確認することをお勧めします。ただし、南側に遮るものがある場合は、つぼみはあちこち方向が定まりませんので要注意です。



廣畠眞知子氏(千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)















南側に遮るものがあった時に、つぼみが北を向かない例






















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