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《森の植物の歳時記》㊵ 【フキノトウ(蕗の薹)】
【フキノトウ(蕗の薹)】
早春、いち早く食卓で春を演出するのが蕗の薹です。天ぷら、フキ味噌等々、早春の香りを楽しむ料理が並びます。言い換えてみれば、フキのつぼみですね。その証拠に、フキノトウをそのままにしておくと、花茎が伸びて、淡い黄緑色のキクに似た花を咲かせます。
株には雌雄があります。各々が根で広がりますから、多くの場合、雄株の園または雌株の園となります。そのため、花後、タンポポのような綿毛ができますが、不稔(種ができない)がほとんどです。
雌雄の株で、フキノトウの味に違いはないと思います。
お散歩の途中でフキノトウを見つけることがあると思います。山にも地主さんがありますし、お庭で栽培されているものかもしれませんので、安易に採取することは控えましょう。
廣畠眞知子氏(千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)