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《森の植物の歳時記》 [83]  【ハシバミ(榛)】

ヘーゼルナッツをご存じの方は多いと思います。ハシバミは日本産のヘーゼルナッツと言えば、イメージしやすいでしょうか。日本在来の植物で、少し冷涼な地域の日当たりの良いところに自生します。種子は脂肪分46%を含むとも言われて、古くから食用に加えて、灯用や整髪料として利用されていたようです。
神功皇后(3世紀頃)の時代、住吉神社(大阪)の神事に、ハシバミの油が灯火に用いられたとの言い伝えが残っています。
早春に咲く花は、雌雄別に咲く風媒花ですが、これが花?と言われるような不思議な姿をしています。受粉した果実は、夏頃から更に不思議な形になります。「羽の生えた卵」と表現された方がありました。ちょっとほんのり頬を染めたように見えたりして、人気を集めます。
秋には茶色に熟すのですが、草原に常駐?しているネズミの仲間も狙っています。気がつけば、宴の跡のような、無残な光景になっていることがしばしばです。
春まだ寒いころに芽吹く葉は、斑入りになっていることが多いのですが、暖かくなってくると斑は消えて緑一色の葉になります。

廣畠眞知子氏(千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)