①裏山の健康診断
森の中にはえてきている植物を採取してどんな植物があるか調べます。木が混み合っていると植物の数も種類も少なくなります。
1 学校紹介
生平小学校は、愛知県岡崎市の中央部にある全校児童63名の学校です。学区には男川の清流、三河山地から続く山々があり、豊かな自然環境に囲まれています。この自然を生かして、愛鳥活動を軸にした環境教育に取り組んでいます。
2 活動場所
活動場所は①学校の裏山、②裏山遊歩道、③蛍流の森の3か所です。 ①裏山は、昭和53年に「小鳥の森」と「緑の教室」として整備されました。ここは校舎のすぐ北側に面していて、休み時間や授業で子どもたちが毎日訪れます。 ②裏山遊歩道は、平成14年にPTAが主となって、地域の方から山林を借用する形で整備されました。運動場の北側にあり、授業時間に子どもたちが除伐体験や整備を行っています。また、縦割り班での探鳥や探検も行っています。 ③蛍流の森は、平成22年に岡崎市が遊歩道として整備し、その後地域の里山保全団体「ロックエンゼルの会」が維持管理を行っています。学校から500メートルほどのところにあり、岡崎市環境保全課の協力を得ながら、子どもたちは授業で生き物や植物に触れています。
3 愛鳥活動と里山保全活動
生平小学校の特徴は何と言っても愛鳥活動です。愛鳥活動は今年で34年を迎えています。これまで野鳥の定点観測やツバメの営巣調査、給餌活動などを行ってきました。この中で自然環境と関わる機会が多く、自ずと学校の森での活動を行っていました。
平成22年度に蛍流の森ができると、里山保全をしていくことが愛鳥活動につながるということを改めて意識しました。森林環境と生き物とのつながりを意識し、より積極的な愛鳥活動をしていくことを考えたとき、除伐や裏山遊歩道の整備活動につながっていきました。
4 森の健康診断
今年度の新しい取り組みとして、森について調べ学習を行ったところ、日本には健康でない森が多いとの情報を得て、「裏山学校林森の健康診断」という授業を6年生の総合的な学習の時間で行いました。外部から「森の健康診断出前隊」「矢作川水系森林ボランティアの方」「おかざき水守支援隊」の方に協力頂いて、1日かけて裏山の調査を行ったところ、林業の視点からですが、あまり健康でないという結果を受けました。そのことも、児童にとっての刺激となったことのように感じます。
外部からの協力に対しては、市役所の環境保全課の方に謝礼を払っていただきました。
①裏山の健康診断
森の中にはえてきている植物を採取してどんな植物があるか調べます。木が混み合っていると植物の数も種類も少なくなります。
②裏山健康診断後の整備
健康診断の結果、森の中にはえてきている植物の量や種類、そして木の高さや太さ、本数を調べた結果、木が込み合いすぎていることがわかりました。そこで、早速、適正な本数になるように、みんなで木を伐りました。木が倒れると空が開け、日の光が射してきました。
③活動の様子が新聞に掲載されました。