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《森の植物の歳時記》 [195] 【リュウゼツラン(竜舌蘭)(アオノリュウゼツラン)】


葉の形を竜の舌に喩えた名前と言われています。


メキシコの半砂漠のような乾燥地を原産とする植物で、江戸時代の天保年間に日本へ渡来しました。


一世紀に一度、巨大な花茎を伸ばして花を開き、枯死すると言われてセンチュリー・プラント(century plant)と呼ばれることがありますが、実際には、日本では30~50年で開花したという報告があります。


花は雄しべ先熟です。花茎の下の方の花から咲き始め、雄しべが先に出ます。花茎の上に向かって咲き上がります。先に咲いた花の枯れた雄しべの間から雌しべを出すころ、上で咲いた花の雄しべから花粉が降ってくるようなイメージでしょうか。


花は豊富な蜜を含んでおり、ハナムグリなどの甲虫が集まります。一日のうちで、夜間に蜜の分泌が多いという報告があります。原産地などではコウモリによる花粉媒介が確認されています。


結実した果実をお届けいただいたことがあります。取り出した種子を播種してみましたが、粃(しいな 無受精種子)だったのでしょうか、残念ながら、発芽はしませんでした。


花を咲かせた株はその後、枯死します。




廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)






















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