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《森の植物の歳時記》 [125] 【ソヨゴ(冬青)】

近年、街中に植えられているのを見かけるようになった木の一つです。特に、この季節、常緑の中に赤い実が揺れますので、人気を集めます。

関西方面から四国、九州のアカマツ林の中などで多く見られる木で、地方によっては“さかき榊”として神前にお供えされることもあります。

葉の縁が少し波打っているように見えます。葉と葉がこすれあう時、かさかさと音を立ててそよぐことが“ソヨゴ”の由来という説があります。

材は堅くて、良質な炭になります。枝を燃やすと、葉が膨らんでバチバチ音がします。膨らんで弾ける柴という意味でしょうか、“ふくらしば”と呼ぶ地方もあります。

6月頃、小さい白い花を咲かせます。雌雄異株で、実がつくのは雌木です。蜜があるのか?と思ってしまうほど小さい花ですが、「ソヨゴ蜂蜜」が売られています。

造園木として注目されるようになったソヨゴですが、根が浅いため、風の強いところでは倒木の危険が大きく、添え木をされている姿を多く目にします。また、根が浅いために乾燥には弱く、植栽には注意が必要です。



廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)



































ソヨゴの雌花





ソヨゴの雄花


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