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《森の植物の歳時記》㊻ 【オニシバリ(鬼縛り)】

【オニシバリ(鬼縛り)】



オニシバリは鬼をも縛るほど繊維が強いと言われ、名前の由来とされています。落葉樹林の林床で生育する落葉低木なのですが、夏に葉を落とす“夏落性”と表現される不思議な生き方をする植物です。他の植物が葉を落とす秋~冬に葉を出して、十分な光を受けて光合成をします。他の植物が葉を茂らせて、林の中が暗くなる夏には、葉を落として眠りに入ります。別名ナツボウズ(夏坊主)と言われる所以です。秋ころから葉を出し始め、早春に黄緑色の花を咲かせます。雌雄別株で、結実した果実は夏に赤く熟して美味しそうに見えますが、有毒なので注意が必要です。

奈良時代、三重小塔に納められて多くのお寺に納められた経文として知られる百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)は世界最古の印刷物と言われています。その紙料に、主原料であるコウゾの補助原料としてオニシバリが確認されています。



廣畠眞知子氏(千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)




























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