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《森の植物の歳時記》㊶ 【フクジュソウ(福寿草)】

【フクジュソウ(福寿草)】



フクジュソウは山地の明るい林内などに自生する植物ですが、江戸時代、多くの園芸種が作り出されました。ふっくらと膨らんだ蕾や黄金色に輝く花は、明日への期待や繁栄を表徴しているとして、新春を寿ぐ植物の一つとしてお正月(旧暦)を前に、売り出されました。

開花には気温が大きく関わっています。パラボラアンテナに喩えられる花の姿は、訪花した虫の活動を助けるために、花の中央部の気温を上げるように進化した姿です。外気温が10度を超すと開花するといわれています。開花した花の中の気温は、外気よりも10℃くらいも高くなるという報告もあります。

早春の寒さの中で、ハナアブの仲間が受粉を助けます。ハナアブの仲間の活動が期待できない気温の低い日、お天気の悪い日には花を閉じています。巧妙な花の戦略といえるでしょう。



廣畠眞知子氏(千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)

























 



 


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