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《森の植物の歳時記》㉙ 【ナンテン(南天)】
【ナンテン(南天)】
お正月を飾る植物として広く知られています。日本のみでなく中国、インドなどにも自生します。中国では「南天燭」「南天竹」などの名前で呼ばれており、日本名の「ナンテン」は中国での名称を簡略化したものと言われます。語呂合わせで“難を転じる” に通じるとして、江戸時代頃から厄よけの木とされて庭に植えられます。一年を無病息災で過ごせるようにとの願いを込めて、お正月に飾られます。
夏に咲く白い花には訪花するアリの姿を見かけます。
ジョウビタキなどの野鳥が食べて種子散布に貢献します。近年、住宅地に近い雑木林などでは、民家の庭から鳥に運ばれ、実生繁殖したナンテンが見られるようになっています。
千葉県森林インスタラクター会 廣畠眞知子氏(元千葉都市緑化植物園 緑の相談員)