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《森の植物の歳時記》㊳ 【ヒイラギ(柊)】
【ヒイラギ(柊)】
節分というとイワシの頭を刺したヒイラギをイメージされる方が多いでしょうか。立春の前日、春の訪れを前に、悪鬼(人の力ではどうにもならない疫病や災害)の侵入を防ぐ行事です。ヒイラギの刺で鬼の目を刺し、鬼が嫌うイワシの悪臭で追い払います。旅先で節分会に出会いました折、会場近くのお店でもイワシとヒイラギが飾られていました。
古事記 景行天皇の項に、天皇が倭建命(やまとたけるのみこと)に東征をお命じになった際に、魔除けの霊力があるとされていたヒイラギで作った八尋の矛(やひろのほこ)をお与えになったとあります。ヒイラギは魔除けの木であり、八尋の矛は征夷大将軍の印であったと考えられています。
近年、公園などでは斑入りのヒイラギが植えられているのを見かけます。
廣畠眞知子氏(千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)